レセプト債!配当停止!破綻227億円!7証券会社で販売!

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札束2

「レセプト債」と呼ばれる債券を発行していた東京の会社が投資家から集めた227億円を償還しないまま裁判所に破産を申し立てました。

証券取引等監視委員会は債券の運用などに不審な点があるとして調査を始めました。

目 次
・破産を申し立て4社
・レセプト債
・創業者死去により発覚
・レセプト債年利(3%)は逆ザヤ?
・月次手数料vs年利回のカラクリ
・詐欺に遭遇?
・難しい顧客数の維持
・薄利多売・謀殺難
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破産を申し立て4社

破産を申し立てたのは、

  • 株式会社オプティファクター(東京・品川区の資産運用会社)
    • 株式会社メディカル・リレーションズ・リミテッド (同社が運用するレセプトファンド)
    • メディカル・トレンド・リミテッド(同社が運用するレセプトファンド)
    • オプティ・メディックス・リミテッド(同社が運用するレセプトファンド)

 

レセプト債

この会社は医療機関から診療報酬を請求する権利を買い取り、これを基にした「レセプト債」と呼ばれる債券を発行して巨額の資金を集めていました。

資金繰りが悪化したなどとして東京地方裁判所に破産を申し立てました。

この会社のレセプト債は東京・中央区の「アーツ証券」など7つの証券会社で販売されていましたが、227億円が償還されていないということです。

 

創業者死去により発覚

会社側の説明によりますと、おととし創業者の前社長が死亡したあと、財務状況を調べたところ、決算書に実態が不明な資産や売り上げが多く計上されていて、確認できた資産は債券の発行残高に比べて明らかに少ない状態だったということです。

証券取引等監視委員会はレセプト債の運用などに不審な点があるとして「オプティファクター」や証券会社の調査を始めました。

 

レセプト債年利(3%)は逆ザヤ?

  • メディカル社などは、病院や薬局が健康保険組合側に請求できる診療報酬の権利を買い取り、元利金の支払いに充てる債券を発行。
  • 年利は3%で、国内の七つの中小証券会社が延べ数千人の投資家に販売。
ファクタリング業者手数料
  • スリー・テン(http://www.three-ten.co.jp/)
    • 月額基本料:3000円~/月
    • 手数料率:1%~
    • 介護保険ソフトで12年の実績があるスリー・テン
    • 介護保険給付費請求額の最大95%まで前払い可
    • 最短3営業日で現金化が可能
    • 担保や保証人は不要で、即日審査完了
    • 新規開業の事業所もサービス開始月からサービスを利用可能
  • リコーリース(http://www.r-lease.co.jp/)
    • 月額基本料:3000円~/月
    • 手数料率:1%
    • 新規設立の法人でも受付け、即月から資金化が可能。
    • 担保や保証人が不要で、最短5日で現金化
    • 47都道府県全地域に営業展開
  • りそな決済サービス(http://www.resona-ks.co.jp/)
    • 月額基本料:3000円~/月
    • 手数料率:1%~1.5%
    • りそな銀行の支店のない四国、九州などは営業エリア対象外

 

月次手数料vs年利回のカラクリ

破算を申し立てた4社の主力商品である「レセプト(診療報酬)債」は、どのように利益を上げていたのでしょうか。

レセプト(診療報酬)債の運用条件
  • レセプト(診療報酬)債が年利が3%の商品として販売されていた。
  • 競合他社に対抗して1%まで手数料。(実際は3.5%との情報もある)

ファクタリングのお金の動きは下記の図のとおりです。

ファクタリング

これは、診療報酬(月額)が100万円の事業所(クリニックA「仮称」)にファクタリングを実施する場合に、ファイナンス提供事業者(債権者)は、どのぐらいの資金が動くか(赤い文字)図にしたものです。

  • 1月診療分は2月10日までに請求処理されて、2月13日ぐらいまでに8割の80万円をクリニックAに振り込む。
  • 2月診療分は3月10日までに請求処理されて、3月13日ぐらいまでに8割の80万円をクリニックAに振り込む。
  • 1月診療分は、3月20日~27日(条件によって差異アリ)に、債権者口座に振り込まれる。この時の振込予定額は、100万円です。
    • 100万円から先に貸し付けた80万円と80万円に対する手数料1%を差し引き
      「100万円-80万円-80万円×1%=19.2万円
      を、クリニックAの銀行口座に振り込みます。
  • 3月診療分は4月10日までに請求処理されて、4月13日ぐらいまでに8割の80万円をクリニックAに振り込む。
  • 2月診療分は、4月20日~27日(条件によって差異アリ)に、債権者口座に振り込まれる。この時の振込予定額は、100万円です。
    • 手数料や残金計算は1月同様。

となります。

よって、ひと月に100万円の診療報酬を請求するクリニックAに対しては、

100万円×8割×2カ月分=160万円

の資金が動くことになります。

実際には、100万円という診療報酬は変動しますので、ファイナンスを提供する側としては、80万円ではなく100万円×2カ月分ぐらいの予算を組んでおく必要があると思われます。

 

そうすると、クリニックAに対する資金として200万円を「レセプト債」を売って調達する必要があります。

  • 「支出」年間必要手数料:200万円×3%=6万円(レセプト債に対する利息)
  • 「収入」毎月1%(0.8万円)×12か月=9.6万円

となり、毎月の手数料が1%であっても、差額収益(9.6万円-6万円)は、3.6万円になります。

これは、調達した資金(200万円)の1.8%の利回りということになります。

未償還分が227億円ですので、4億860万円の利益が出ていたことになります。

手数料を1.5%にすると、1.8%の利回りは4.2%になりますので、9億5340万円の利益が出ることになります。

これが3.5%などであれば、利回りは13.8%で31億3260万円の利益を得ることができます。もちろん、このぐらいの手数料を支払ってでもファクタリングを利用したいと思う医療機関は、早晩破綻することが懸念されます。

それでも、担保として押さえている以上は、回収率はかなり高いのです。

つまり、レセプト(診療報酬)債は、とても安全な商品であるということがいえるのです。

 

詐欺に遭遇?

ところが、ファクタリングでファイナンスを提供する会社は、当月の貸付金額を、何を基準に決めているかといいますと、顧客からの請求書の表紙に書かれている金額を基準にきめていることが殆どです。

つまり、その気になれば、偽造ができるということです。

 

ここ数年間の日本で、100床前後の病院が廃業や診療所への転換に追い込まれている事実があります。

2013年度に休廃業・解散した医療機関は303件と、2006年の調査開始来最悪の件数を更新しました。

帝国データバンク

2014年医療機関休廃業解散【帝国データバンク)

 

そして、100床規模の病院がひと月に売り上げている平均的な額は、1億6800万円です。

そのうち、1.5億円が入院・外来の保険対象の部分で、3割が自己負担(高齢者は1割)だとしても、1.05億円がファクタリングの対象になります。

この8割にあたる8400万円が架空請求されて、入金直後にドロンされたりしたら、年間利益:4億8600万円の17%以上の損失を被ることになります。

病院運営実態

病院運営実態(https://www.hospital.or.jp/pdf/06_20130613_01.pdf)

仮に、詐欺でなかったとしても別のファクタリング会社から乗り換えるタイミングで、担保付け替えが順調に進まずに、前出しした資金が焦げ付くケースも考えられます。

そうなると、メディカル社としては、運営が苦しくなる局面もあったのではないでしょうか。

 

難しい顧客数の維持

もう一つ考えられるのが、200億円ものファクタリングの顧客を勧誘して管理維持することは想像以上に大変だったのではないかということです。

  • 100床の病院でも、100件以上を常に維持しなければなりません。
  • 規模の小さな病院クリニックや介護事業所などを対象にした場合は、さらに、管理が大変。

顧客の破綻や他社への乗り換えなどで取引が終了するケースも発生しますので、新規開拓は至上命題であったろうと想像がつきます。

 

薄利多売・謀殺難

手数料が1%の場合は、運用額が140億円を割り込むと、証券への3%の利息を支払うこともできなくなります。

逆に、200億を順調に運用していたとしても、月額4000万円程しか利益がない状況ですので、他の運用方法を模索したくなったとも考えられます。

証券取引等監視委員会は、この部分に疑いを持っているのかもしれません。

目的外の運用は、契約違反になる可能性が高いからです。

仮にOEMで運用したとしても、薄利な手数料は、益々利益を食いつぶしたに違いありません。

地道な運用を心掛けていれば、ある程度の利益は出せていたと考えられますが、あまりメジャーではないメディカル社が、調達した資金をすべて運用に回せていたのかと考えると、疑問を感じます。

 OTARD-KEN 

最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。
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