ロシアとトルコが戦争になる!NATO対ロシア!ロシアに軍配か?

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EU首脳会議に出席したフランスのオランド大統領は、戦闘が激化したシリア情勢に関して「介入を深めるロシアとトルコの間で戦争になる恐れがある」と指摘し、危機回避のため「米国の積極的な関与を求める」と述べました。

昨年の11月に、トルコ空軍機によってロシアの爆撃機Su-24が撃墜されて以来くすぶっている問題ですが、緊張が増す一方の様相です。

ロシアとトルコの間にどんな歴史があるのか、改めて検証したいと思います。

目 次
・ロシア機がロックオン
・ロシア機撃墜
・トルコとロシアの相互関係
・ロシアの中東包囲網
・ロシア不凍港を求めての南進
・終わらない戦争
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ロシア機がロックオン

先ずは、撃墜事件の発端ですが、トルコはロシア軍のトルコ領侵犯やトルコ機への不法な嫌がらせがあったことを撃墜後に発表しています。

  • 10月3日と4日には、ロシア軍の戦闘機がトルコ南部の領空を侵犯。
  • トルコ軍によると、ロシアのミグ29戦闘機がトルコ軍の戦闘機を4分30秒もの間ロックオンし、ミサイルが撃てる状態になっていたということです。
  • 一歩間違えれば、重大な事態に発展しかねない危険な局面でした。
    (NHK)

中国の海軍が、海上自衛隊のむらさめ型護衛艦「ゆうだち」に対して火器管制レーダーを照射した事件にもあるように、平時でも緊張のはしる状況をつくりだします。

ましてや、交戦装備を搭載した戦闘機からのレーザー照射は、浴びせられた側の戦闘機の操縦士にとっては、想像を超えた恐怖感を与えられました。

ロシア軍はトルコを舐めていたでしょうし、トルコも怒りに火がついたことは容易に想像できます。

 

ロシア機撃墜

露土(ロシア&トルコ)間の緊張の火種になった、爆撃機Su-24の撃墜のニュースを振り返ってみます。

  • 2015年11月24日9時20分頃、トルコとシリアの国境付近で、ロシア空軍のSu-24戦闘爆撃機がトルコの領空を侵犯したとして、トルコ軍のF-16戦闘機に撃墜され、シリア北部に墜落
  • トルコ軍は国籍不明機2機が領空を侵犯したと認識し、10回警告したが領空侵犯を続けたため1機を撃墜したと主張。
  • Su-24の乗員2人は緊急脱出装置で脱出したが、トルクメン人のシリア反体制派武装勢力は同日夕方、「乗員2人を射殺した」と発表した。ロシアも「乗員1人が脱出後に地上から銃撃を受けて死亡した」と発表している(もう1人は消息不明)。
  • Su-24は撃墜される前、シリアのトルコ系少数民族トルクメン人の居住地域を爆撃していた。
  • また、乗員の捜索にあたっていたロシア軍のヘリコプターがシリア反体制派によるとみられる攻撃を受けて損傷し、政府軍支配地域に不時着し、乗員1人が死亡。
  • ロシア軍は10月3日にも、トルコの領空を侵犯したとしてトルコから抗議を受け、「操縦ミスだった」と説明
    (wiki)

操縦ミスとは、なんともお粗末な弁明ですが、トルコ系住民の居住区を空爆した意図がハッキリしていません。

空爆は計画に則ったものということですが、この地域でISに関わる攻撃を行うのであれば、トルコに事前介入させる方法などもあったはずです。

ロシアはアサド政権に対する反政府勢力への攻撃も行っていると報道されてことから、攻撃は意図的なものであり、ロシア軍機のトルコ領の侵犯は西側諸国からも非難を浴びています。

トルコのDNA(ロシアとの戦争の歴史で領土を奪われてきた)北方四島に通ずるものがある・ロシアがトルコを舐めていた。

 

トルコとロシアの相互関係

ロシアがシリア空爆に参加するまでの露土相互関係は、ある程度、良好な関係を保っていました。

それは、ロシアがトルコに対する制裁を発したことでロシア国民の苦悩の声から聞きとることができます。

制裁で、仕入れの半分を占めていたトルコからの農産物が輸入できなくなったといいます。

青果卸売業 ダビッド・イムナゼさん
〝「トルコは重要な仕入れ先でした。」〝
トルコの取引先とは、長期的な視点に立って関係を築いてきました。
しかし、このままでは、信頼できる取引先を、一から探し直さなければならないといいます。(NHK)

観光業も大きな影響を受けています。

売り上げの60%以上をトルコ行きのツアーが占めていましたが、制裁によって販売できなくなりました。
旅行会社 ガリーナ・ホリコワさん
「大打撃です。新年をトルコで迎えるロシア人が、ここ数年増えていたのに。」(NHK)

しかし、天然ガスや原油といったエネルギー輸出の停止が含まれない限り、ロシアの制裁は最悪の状況に墜ちいっていません。

ロシアの公営企業の収益は保ちつつ、トルコへルーブルが出ていくのを遮断するという戦術から取り組んだとも見て取れます。

 

ロシアの中東包囲網

それでも、ロシアによる対トルコ政策は着実に進められていると思わせる動きがあります。

それは、ここにきて、中東地域の中で、ロシアに接近しつつある国が増えているからです。

トルコ周辺

ロシアがシリアに介入すると発表したころ、イラク、シリア、イランと合同で対IS作戦の為の情報共有センターをバグダッドに開設しました。

そして、シリアへの軍事援助やロシア軍部隊自体もイラク領空を通過して送り込んでいます。

最近はエジプト“ロシアのシリア空爆を評価する”とロシア寄りのアナウンスを発するなど、軍事的な接近を非常に強めていると思われます。

 

ロシア不凍港を求めての南進

現在のトルコは「オスマン帝国」の継承国です。

オスマン帝国は、かつてはイスタンブールを首都としアジア、アフリカ、ヨーロッパにわたる広大な領土を支配していましたが、ロシアの冬になっても凍らない港、いわゆる不凍港を求めての南進によってオスマン帝国と衝突しました。

こうした戦争の幾つかは、として知られています。

15世紀以来、露土はクリミア戦争や露土戦争などを代表とする17回とも言われる戦争を戦ってきました。

そしてオスマン帝国が単独で勝利を収めた例はありませんでした。

そして、戦争のたびにロシアは鰹節でも削るようにオスマン帝国から領土を奪い取りました。

したがってトルコ人には歴史がDNAに埋め込んだロシアに対する恐怖心があります。

今回の事件は、そうした苦い記憶をトルコ人の心によみがえらせました。

 

終わらない戦争

ロシアが南進を目論み続ける限り、自国の存亡を賭けるトルコが応戦しないわけにはいきません。

トルコを人質にとったロシアによる、アサド政権存続に譲歩するのか、アメリカを中心とする西側連合にボールが投げられた状態です。

大統領選直前にしたアメリカが、どのような判断を下すかが、シリアの運命を決めるのでしょう。

 

しかし、先の大戦の終戦直後に北方四島を侵略したソ連のやり方もみるにつけ、ロシアのやり方は変わっていないと感じます。

ソ連崩壊時に、西側勢力によって、支配国の独立を許したことへの仕返しなのかもしれませんが、結局、兵器だけが進化しただけで、人間には進歩がみられないということを証明しているような出来事です。

 

そこで暮らす人々に、どのような手を差し伸べることができるだろうかと考えた時、一人の人間の小さいことに気付かされます。

中東地域に、一刻も早く、平和が再来することを願うばかりです。

OTARD-KEN

最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。
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